会長あいさつ

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          会長 萱津 公子

 わが国では、2016年6月に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」で「地域共生社会」の実現が掲げられました。そして、厚生労働省は、「地域共生社会実現本部」を設置し、今年2月には「『地域共生社会』の実現に向けて」を発表しました。地域共生社会とは、制度や分野ごとの『縦割り』ではなく、また「支え手側」と「受け手側」に分かれるのでもなく、地域のあらゆる住民が役割を持ち、支え合いながら、自分らしく活躍できるコミュニティとされています。地域の課題を『我が事』と捉え、人や資源等が『丸ごと』つながり、児童・障がい・高齢・生活困窮等すべての人を対象とする全世代対応型の「新地域包括ケアシステム」の構築の実現を目指すものです。

 しかし、新システムを創れば何とかなるのではなく、現実社会には、差別、貧困、抑圧、排除、暴力、自殺、環境破壊など解決困難な多くの問題が存在しています。それらの無い、自由、平等、共生に基づく社会正義の実現を目指すのが、私たち社会福祉士会員が使命としているところであります。

 2014年7月、メルボルンでのIFSWとIASSWの総会・合同会議でソーシャルワークの新たなグローバル定義が示されました。それには、「ソーシャルワーク専門職の中核となる任務には、社会変革・社会開発・社会的結束の促進、及び人々のエンパワメントと解放がある。」ことを前提とした、ジェネラリストソーシャルワークを行う専門職の必要性が改めて謳われています。

 長野県社会福祉士会は、社会福祉の専門職能団体として、各種セミナー等を通じて社会福祉に関する知識・技術の県民への普及・啓発、並びに社会福祉士のための基礎研修、専門研修を企画実施するとともに、県内各事業所で働く専門職員に対する技能の研鑽に関する研修会等を積極的に開催します。また、県弁護士会・司法書士会、行政機関をはじめ県内の様々な関係機関、専門職等と連携をし、県民の権利擁護や生活の質の向上等に寄与するための提言を行います。

 さらに、今年度は3月に閣議決定された成年後見制度利用促進基本計画において「本人の意思決定支援や身上保護等の福祉的な観点も重視した運用とする必要」があることと打ち出されたことから、成年後見制度において本人の意思決定支援・福祉的なアプローチを重視した支援が求められてきます。

 本会が、有する機能を十分に発揮し、会員一人ひとりが使命をさらに自覚し、積極的に会の活動に参加していくことを基本に取り組みたいと思っています。

 関係機関の皆様のご指導とご協力を賜りながら、連携をさらに強めて行けるようにし、本会においての職責を全うしたい所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

平成29年6月吉日