中期ビジョン2020

はじめに

 社会福祉士の国家資格が誕生した平成の時代から令和の時代を迎えました。この30年間、少子高齢社会の進行による社会保障制度上の課題が深刻化する中で、虐待防止やハラスメント防止など人権擁護の推進が図られる等、社会福祉のあり方についても多様な視点から検討が重ねられてきました。
 社会福祉士の役割についても、地域包括支援センターや、権利擁護関係等に配置する職能として活躍の場を得ることができましたが、未だ名称独占のままであり、類似する役割として他の資格等が複数存在しています。
 こうした中で、社会福祉士の役割を含むソーシャルワークとしての業務は、依然として個人的資質や能力に左右される傾向にあり、社会福祉士としての専門性が社会的に一般化され、その専門職として満足を得るためには、私たちは多くの課題を抱えているといえます。
 こうした状況下で長野県社会福祉士会では、平成24年度に会の方向性についての中長期的な指針を提起し、社会福祉士としての職能と、それを支える社会福祉士会の機能を高めるために、職能団体としてのあり方を基本から見直しつつ活動してまいりました。
 2019年度は、台風による被災を経験し、新型コロナウイルス感染拡大による研修の中止や業務継続の困難さ等も痛感しました。予測不可能な社会情勢下で、私たちは、より実効性の高い「中期ビジョン」の策定が必要不可欠であるとの認識に立ち、これまでの活動を分析することから取組みをスタートしました。
 この「中期ビジョン」を手がかりに、社会福祉士資格そのもののあり方、社会福祉士会員である事、社会福祉士会を運営すること、社会福祉士会が存在することなどの本質的な価値にあらためて着目し、全会員とともに、長野県社会福祉士会の活動を構造的に評価改善していく仕組みづくりをしていく5年間としていきたいと考えています。

  2020年4月18日

公益社団法人 長野県社会福祉士会  
会  長    萱 津 公 子   

 

中期ビジョン2020

  ●中期ビジョン2020

中期ビジョン2020 資料編

  ●資料1 中期計画検討基礎資料

  ●資料2 中期計画策定会員意向等アンケート結果